こんちゃー、ロタールです。
今回読んだ本は「わたし、定時で帰ります。」
2019年にドラマ化もされた作品です。
作者とあらすじ紹介
「わたし、定時で帰ります。」朱野帰子さんによる2018年に出版された作品です。
続編も出ていて、2019年にはテレビドラマにもなった小説です。
「タイトルだけは聞いたことがある!」という人も多いのではないでしょうか?
僕もそんな人の1人でした。
タイトルから「定時で帰る主人公がブラック企業を変えていく」みたいな話をイメージしていましたが、実際そんな感じの小説でした。
軽くあらすじを話しますと、
ソフトウェア会社で働く東山結衣(主人公)は毎日必ず定時で帰る。一切残業はしない。ある日、元婚約者で現上司の種田晃太郎から新しいプロジェクトのチーフにやるように求められる。悩んだ末に結衣は「全員を定時で帰す」覚悟を決めてチーフを引き受ける。しかし、リーダーの福永が通常よりもかなり安い価格でプロジェクトを引き受けてしまった。人件費を削るために残業を求めてくる福永、なかなか定時で帰ろうとしない同僚、仕事中毒の晃太郎。曲者だらけの厄介プロジェクトで、結衣は定時で帰ることができるのか?!
……って感じです。
いわゆる「お仕事小説」ってやつですね。
こういうタイプの小説を読むのは初めてなのでちょっとワクワクしながらページをめくります。
読み終わった感想
結構あっという間に読み終わってしまいました。
お風呂入りながら読んでましたが、面白くて途中で読み止めることが出来ずに長風呂してしまいました笑
ギリギリのプロジェクトを定時で帰るという信条を守りながら進める。
これだけのことがどれだけ大変なのか、よく分かりました。
仕事量が純粋に多いというより、仕事量が増える要因になる人が多い。
結衣が、悪戦苦闘しながらそんな人たちの意識を変えていくのが実に痛快です。
しかもその方法がちょっと癖があります。
例えば、作中で皆勤賞女と揶揄されている三谷。
風邪を引いても出勤する彼女を休ませるために、結衣は仕事で家に帰ってこなかった父の話をします。
遺影のように見える写真を見せて、少し寂しげに話す結衣を見て、三谷はきちんと休みを取りました。
これだけ見ると、結衣の父親は過去に過労死したのかと思ってしまいますが、父親は健在。
「死んだなんていってないでしょ」
結衣のしたたかさが出てますね笑
正攻法では無いこのやり方がこの小説の魅力です。
しかしそんな彼女でも今回のプロジェクトはかなり重荷です。
彼女が最後まで定時で帰ることができるのか?!
それはぜひ読んで確かめて下さい。