ってなわけで一昨日から続いているn-bunaさんのアルバムからおススメ曲を紹介するシリーズ。
今回は「月を歩いている」から「三月と狼少年」
はい、おとぎ話がテーマのこのアルバム。この曲のテーマはタイトルからも分かるように「狼少年」ですね。おとぎ話に入るのかな?いや、入るか。
童話通りに「嘘つきの少年の話」だと思う。
ただし、童話通りの人をからかうための嘘を吐く少年かと言われれば、そうではないんじゃないかな、と。
「口に出せばそれだけ辛いから
僕は今日も嘘をつく、狼少年だ」
「顔に出せばそれだけ辛いのに
情けない笑い顔で
「また明日」なんて嘘をつく、狼少年だ」
このあたりの歌詞から、ただの愉快犯の嘘じゃないことは見えてくると思う。
言ってしまいたい感情があっても、それを吐いてしまえば悲しませることがわかっているから、しまい込んで嘘をつく。そんな狼少年。
実に裏腹な感情を書き出した歌詞ではあるのだけど、聞いた後の感覚としてはとても爽やかで、晴天の中草原に吹く春一番ってカンジ。
ここが昨日紹介した「ルラ」とは違うところで、別に救われない人の話じゃない。人間関係の話と解釈はみなするだろうけど、それが遠い地に去る友人の話なのか、恋した人との別れの話なのかは人によって変わってくると思う。
しかし、別れを嘘で綴った言の葉で誤魔化した心を「狼少年」と表現するn-bunaさんの解釈には相変わらず脱帽。メロディーがすきだからずっと聞いているのはもちろんだけど、この美しい詩もあってこそ完成する楽曲だよね。
あとタイトルに入っている「三月」
別れの季節ってことで入れられたのかもしれないけど、ヨルシカの楽曲で「五月は花緑青の窓辺から」「六月は雨上がりの街を書く」っていう同じように月がタイトルにある曲があるので、もしかしたらなんかつながりがあるかもしれない。しらんけど。
っていうかシンプルに明るいメロディーがよいので聞いてみてくれ。間奏のギター(?)とかめっちゃいいから。
このアルバムからはあと一曲、「歌う睡蓮」について話す予定。これも良い曲だからこうご期待。
注
ここに書かれていることはすべて僕の感想です。