大須の商店街を歩き回っていると中々いい路地に出くわすことが何度もあった。どことなく雑感と風情を感じる「なんかいい路地」である。

こんな感じ。薄暗さと雑多さが心地いい。あとは猫でも出てきてくれれば完璧だけど、流石にそう都合よく現れてはくれなかった。
そんないい路地のすぐ横に隠れ家のように佇む店を見つけた。おー、これはなんか良さげなカフェか?裏路地にあるなんて、なんか味があるじゃん。

このすぐ奥がさっきのなんかいい路地。明らかに絶対いい雰囲気の喫茶店である。
……と思ったのだが、看板の横には注意書き。
『当店はコンセプトカフェです。紛らわしい名前ですみません』
――え?この見た目でコンカフェ?大須にはいくつもメイドカフェやコンカフェがあるのは知っているけどこの見た目で?俄かには信じられないな。
しかしまぁ……雰囲気が良い。コンカフェと分かっても、いや、俄然興味が湧いてきた。僕はメイドカフェの経験はあるのだけど、実はそのほかのコンカフェに入ったことがない。つまり、コンカフェという意味でも未知。
注意書きは勘違いを制する者だけではなかった。
『コンカフェ初心者大歓迎』
ふーん、あんまりコンカフェっぽくないからってことだろうか?
気になりつつも一度スルー。しかし、全員が気になっていたようで大須を一周した後「やっぱ行ってみない?あそこ」となった。
ちなみに一番興味津々だったのは多分僕。

エクメーネ珈琲という店名からの喫茶店感がものすごいのだけど……っていうか一体何がコンセプトなんだ……「かっこいい初老のマスターが経営するカフェがコンセプトです」と言われてイケオジが出ても僕驚かないぞ。
店の前まで来て「いや、ほんとに行っていいのか?」と逡巡する。今「萌え萌え~」って気分じゃないぞ?どちらかと言うとマジのオシャカフェの方がうれしいまである。
ドアを開いたら、なんか撮影会していた。「あ、どぞ~」くらいの緩い感じで席に通される。ちなみに内装はマジでおしゃれカフェそのものである。店員さん曰く、「以前はシーシャバーだった」らしい。
特に萌え萌え~って感じのドリンクがあるわけでもなく、おススメはブレンドコーヒーとのこと。なんかオーナーがコーヒーにこだわりがあるそう。
珈琲を人数分注文。そのあとはしばらく待ちかと思っていたが注文を取った女の子がそのまま会話してくれる。女の子の敬語が秒で抜けていったので思わず僕も敬語が抜ける。マジで緩ーく雑談するくらいの内容をのんびり話す。
コンカフェ初めてで~みたいな話をすると「コンカフェはだいたいこんなもんだよ~メイドカフェほど萌え萌え~ってしないから、そういうの苦手な人にはおススメかな」とのこと。
つまりよりカジュアルなメイドカフェって認識でいいのかな?と言っても”コンセプト”カフェというくらいなので何かしらあるのだろうと思ったのだけど……
「うちのコンセプト?う~ん……よくわかんない」
――あっ、そんなに緩いんだ。確かにスタッフの服装にも統一感ないしね、全部可愛いけど。そこまで来ると女の子が会話してくれる以外はマジで雰囲気の良い喫茶店なのでは?全然喫茶店と勘違いしてもなんとかなりそうじゃない?

こちらがご自慢のコーヒー。あのこれ、マジでちゃんとおいしかったです。
香りが強めで酸味弱め。僕酸味強いコーヒー苦手なので好みにダイレクトでおいしかった。アイスコーヒーって酸味強めのやつ多いんだよねぇ。
コーヒーがおいしいことも相まって、会話が弾む弾む。いや、スタッフの女性のコミュニケーション能力が高いんだろうけどね。1時間ごとに席料取られるシステムだったんだけど、あっという間に1時間が経過してしまった。
今回は一時間で退席。思った以上に満足感の高い1時間だったと思う。
個人的にはね、メイドカフェよりも緩い感じがよかったですね。これに通っちゃう人の気持ちはなんとなくわかる気がする。僕は一人で行くことはなさそうだけど。
路地裏カフェのコンカフェってことでよかったのだろうか?旅行先でのいい思い出ができたなぁ、と思いました。