前日にカタログ見て色々言うのが楽しい【コミケ体験記】
2024年の8月。僕はあることに挑戦しようとしていた。それはコミケ初参加。日本……いや、世界のオタクにとってのビッグイベントたるコミックマーケットだ。幕張はビックサイトで行われるそれは、毎年ものすごい人と金が動く。
そんなオタクなら一度は行ってみたいイベントに今年初めて行くことになった。高校からの友人と2人、お互い初参加である。
一週間ほど前に計画立てて、通販で入場券たるリストバンドを購入。今回は見物くらいのつもりで行くので何か明確な目的がある訳じゃない。なので午前中から入って、ゆっくりみて回ろうかなと思っていた。後から思い返してみれば、これほど甘い考えもそうそうない。完全に認識が甘すぎた……
ーー前日。友人がうちに泊まりに来た。日帰りで来るには距離のある場所に住んでいる彼は、早入りでうちに来る感じだ。久しぶりに来客用の布団出すので掃除したりなんだりしてた。
友人と夕飯を食べた後に、一緒にカタログを眺めて、明日どこ行きたいか、どのブースが気になるかを話し合った。
「ブルアカ多いねぇ」「艦これもまだまだあるんだね」なんて言いながら一通り眺める。今思えば、この瞬間が一番楽しかったかもしれない……この時ぼんやり眺めていたことを、僕らは後から後悔することになる。
ーー翌朝。朝8時起床。11時到着のつもりでいたので遅めである。のんびりと準備してするために少し余裕を持って起きていたが、友人が「なんかケツが痛い」と申す。「慣れない布団で痛めたかな?」と思って聞いてみるが、よくよく聞けば痔の症状。以前から患っていた痔の症状が起きたらかなり悪化していたらしい。
「ボラギノール買ってっていい?」
それを拒否できるほど僕は酷い人間じゃない。ボラギノールを買うために少し早く家を出た。コミケ会場近くの有明ガーデンで無事ボラギノールを入手。友人の尻も事なきを得る。ここで僕も汗拭きシートを買っておく。これはナイス判断だったと言えよう。

有明ガーデンから東会場に進む道中、例の建物を発見。電車内の人の多さから既にイベントの臭いは感じていたけど、あれを見るとコミケに来たって実感するな……
東会場の午前入場の誘導に導かれるまま進む。やってきたのは海側の巨大な駐車場。既に何千人と言う人の山が長蛇の列を形成している。おいおいマジか?これ全部待機列?11時に入場とか絶対無理じゃん!

エグイ人の列の動きが止まったかと思うと、「ここでしばらく待機お願いします!」とのこと。えぇ……おいおい炎天下やぞ。嘘やろ。
すっごい長い列だったけど、まぁ30分くらいで行けるでしょと思っていたのだけど。
ーー30分経過。まだ何の動きもなし。日傘と汗拭きシートのおかげで何とか耐え。
ーー1時間経過。持ってきていた水が半分以上尽きてしまった。僕の後ろに並んでいるスキンヘッド外国人ニキが滝のような汗を流して息を荒げている。少し様子が心配である。
Twitterでフォロワーから「しぬなよ」とアドバイスを受けた意味が分かってきた。……これは、下手したら生命の危機である。案内の人が「温度計40度を超えました〜」と大声で叫ぶ。これはもう生命活動にはギリギリのラインではないか。
コミケは戦場ーーこの言葉の意味が身に染みる。コミケをナメていた……これは命を削る戦いと言っても過言ではなさそうだ。
ついに待機時間は1時間半を突破。その時漸く列が動き出す兆しを感じとる。外国人ニキ、あと少しで入れるから頑張ろうな。
しばらくして列は動き出し、会場へと進んでいく。エジプトっぽいコスプレをした誘導員の人が「まだコミケは始まっていません!」と言っていたのが印象に残っている。
ーーそう、コミケはここからが本番なのだ。暑くてもう帰りたいけど……