さて、ラーメンを食べ終わり食欲を満たしたあとは何をする?……もちろん観光だよね?じゃあなに行く?有名所?
いや、有名所は明日フレンドと一緒に回るのよね。それを考えると、今ベストの選択は「気になるけどマイナーな観光地」、これである。
マイナーな観光地、というか興味のある場所については1つ心当たりがある。カメイ美術館と言う場所だ。なんか蝶々の標本とこけしがいっぱいあるらしい。何その独特な美術館。気になるんだけど。
ーーというわけで来ました。カメイ美術館。なんか一見何の変哲もないビルの6,7階が美術館だったっぽくて探すのに少し苦労した。ここで合ってるかな?と不安になりながらエレベーター乗って、出たところに「カメイ美術館」って記載がある時は安心したよ。
受付で料金を払う。300円。安めだね。
7階が絵画、6階がこけしと蝶のコーナーとの事。6階だけ撮影OKなんだって。
受付が7階なので、まずは絵画から見てみる。どうやら日本人芸術家の西洋絵画を集めているよう。中々珍しい趣旨だなぁ。ここで僕はフォーヴィスムという言葉を覚えた。「なんか荒々しいなぁ」と思った作品だいたいこれだった。
ほとんどがキャンパスに描かれた油彩画だったんだけど、絵画って近くで見ると平面じゃなくて、よく見ると厚塗りしとるとことか、絵の具がそのまま固まったような荒さとか……平面のデータで見るだけだと分からないことがいっぱいあった。美術の教科書で見るのとは全然違う。美術なんてからっきしだけど、とても興味深くて面白かった。
特に好きだった絵は日本の茅葺き屋根の田舎の絵。誰のものが確認し忘れてしまった。写真撮影禁止だからね、仕方ない。
絵画をじっくり見てから6階へ。こけしのコーナーはなんかトークイベントやってるっぽくて見ることが出来なかった。残念。
なので僕が観覧できたのは蝶のコーナーだけである。
階段を降りるとまず目に入る光景。ズラっと並ぶ蝶の標本。どうやらカメイ株式会社の創業者が集めたものらしい。入る前から圧倒される。
ひたすら並ぶ蝶の標本。数に圧倒される。同じ蝶でも何匹もあったりして、蒐集のレベルが違いすぎる。声も出ない。
綺麗な蝶で見たことないなー、と思ったけど日本に居るやつらしい。こんな鮮やかなのどこにいるのさ?見たことないんだけど。
しかも標本には50年以上も前のものもあって、その褪せぬ色鮮やかさには目を奪われる。これは標本の作り方が上手いのだろうか?それとも標本とはそういうものなのだろうか?
こいつは世界一大きい蝶。アレキサンダートリバネアゲハ。手のひらよりも大きい。こんなの飛んでたら普通にビビる。これは海外に行って捕まえた標本らしい。
こいつはモルフォと呼ばれる種類の蝶。こういう反射する色のことなんて言うんだっけ?構造色?標本の中でも特に色褪せて無いんだよね。こいつだけ異彩放ってる。すごい。
蝶のコーナーだけでもじっくり見てたら日が暮れる。改めて見るとどいつもこいつも綺麗だなぁ、なんて思った。創業者が蒐集家になるのもわかる気がする。
極めつけはこれ。パッと見、「なんか綺麗な柄だな〜」と思うだけだけど、よく見てほしい。この柄、全て蝶の羽で出来ているんだよね。全てだよ?ちょっと拡大して見てもらったら分かると思う。凄すぎる。これだけで入館料の元なんか余裕で取れてしまう。
いやー、すごい美術館だった。来てよかった。こけしのコーナーが見れなかったのは心残りだけど、いつの日にかもう一度来てみるとしよう。
ちなみに、カメイという会社について僕は全く知らなかったんだけど、東北では有名な石油の会社らしい。