出社派の彼とは一生相容れない
地元の友人で、僕と同じように上京しているのは2人だけである。そのうちの一人とサシ飲みに行った。彼は僕と同じITエンジニア職。しかし僕はかなりホワイトな企業にいるのに対して、彼は……まぁ客観的に言えばブラックの企業に属していた。
そんな彼の会社は基本出社。毎日の仕事を会社に出てきてやっている。しかしそんな彼の会社でも協力会社の方は在宅OKらしい。
「でも来月から協力会社の人も全員強制出社になったんよね」
「へぇー、そなんだ?なして?」
「なんかサボってるのが分かったらしくて、しかもそれが数件もあるってことで上層部がお怒りでさ」
なるほど、これは個人的には憤りである。
「それはちょっと許せないな。僕は在宅でもサボってないぞ?逆に僕は出社の方が効率下がるから、世が出社に傾くようなことホントにやめて欲しい」
そう怒りを顕にした。僕は在宅が性に合っている。故に可哀想だと思ったし、一部の人が原因で強制出社なんて恐ろしい。明日は我が身だ。
対して友人は答える。
「でも俺は出社の方がいいけどな。やっぱ人の顔見えた方が仕事進めやすいし」
いやいや、そんな。顔見ないと仕事進めらんないなんて古いッスよ。と、僕は言い返す。
そこからしばらくは在宅と出社のディベート合戦。まぁ彼と飲んだらよくある流れだ。
「……いやでもさ、やっぱ平日自由な時間は在宅の方が多いよ?出勤っていう時間はかなり大きいぜ?」
「俺は平日そんなに自由時間要らないからな……趣味は土日でできるし、特に平日帰ってからやりたいこととかないからその時間を仕事に当てた方が楽しいし、その分仕事の裁量も増すじゃん?そっちの方が得が多い」
「えぇぇぇ……?僕は平日でもやりたいことばかりだけどな。仕事の時間なんで少なければ少ないほどいいよ。仕事の裁量は……ある方が充実するだろうけど、僕はその分の金銭が欲しいかな」
ーー今回の結論は、彼は平日やりたいことがないので出社大歓迎。そっちの方が仕事にも集中出来る。
対して僕は平日もいっぱいやりたいことあって、自由時間なんてどれだけあっても足りないのだから、少しでも自由時間が増やせる在宅派。完全にスタートラインの考えから違うのだからこれはどちらかを納得させるなんてのは土台不可能だ。
昔からそうである。彼とは正反対の意見になることが多い。話していくと最初からスタンスが真逆なのだ。そんなふうに相容れないことがしょっちゅう。
でも彼と過ごす時間は面白いし、有益なことも多くある。別の考えを持つから面白いんだと思う。
一生相容れない相手ではあるけど、それでも楽しいから今後とも仲良くしたい。そんなふうに思える大切な友人だ。
ーーま、それはそれとして絶対在宅の方がいいけどね!僕は在宅の方が集中できるし!