lothar’s diary

社会人3年目のSE雑記ブログ。毎日20時更新

知識が世界の解像度をあげる

桜の季節である。

満開だった桜はあっという間に散り始め、青々とした葉をつけていた。そこらじゅうの道路が淡いピンクに染っている。この季節特有の景色だ。

 

しかしこの年は、他のものも目に付いた。それはこれ。

 

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雛芥子。別名虞美人草

見た事がある人は多いだろう。去年にヨルシカのラジオでその名前を知って、それ以来見つけると「おっ!」と思うようになった花だ。この花が土手に咲き乱れているのを見て、春の訪れを感じた。コイツが家の脇や土手によく咲いている。

昔だったら「なんかの花」としてみていたものが、今の僕からしたら雛芥子という具体の形を持っている。その辺のなんか綺麗な花から雛芥子だけにピントを合わせる事が出来る。

 

ーーうちの前の道路は通る度にお腹が空く。

というのも道の脇に「野蒜」が生えているのだ。これは雑草ではあるのだけど、ネギのような風味で、その球根が美味しい野草だ。貧乏学生の頃にはかなりお世話になった。冬から春にかけて生えるんだけど、春先の大きくなった球根を酢味噌で食べるのがとても美味しい。

高校生の頃の僕にとっては狗尾草と区別のつかなかった草だ。ニラや水仙と似ていると言われがちだが、それ以前の問題だった。

しかし今の僕は狗尾草はもちろん、ニラ、水仙とも見分けられる。雑草というひとまとまりで見ていたソレは一つ一つ分けて見れるようになっている。

 

過去の僕からしたら何の変哲もないあぜ道は、今の僕にとっては季節をはっきりと感じさせる場所になっている。夏には虎杖や葛、秋は金木犀に狗尾草。何となく季節が変わっていたのが今やはっきりと認識できる。

そんなことに思い至った。あぁ、なんだか日々に彩りが与えられるようで。知識がぼんやりしていた景色をはっきりさせてくれる。

知識は世界の解像度を上げてくれている。その辺の景色が、名前のある景色に変わる。よく見えるようになれば、世界がより面白くなるのも当然。

 

これが勉強をすることの意味、なのかもしれない。知識が世界を面白くしてくれている。……なんか似たようなことをn-bunaさんが言ってたな。この感じなんだ……いや、ちょっと違うのだろうか?

なんにしろ、もうちょっと勉強したいな、と思った。はて、道の脇に目をやると、知らない白い花が咲いている。あれはなんだろうか?僕は気になってスマホを取りだした。