我が家のリビングには同居人が購入したクソデカテレビがある。何故か地上波は映らないのだけど、YouTubeやその他動画配信サービスは見れるので、各々が思い思いの映像を流している。
そんな各々が流していたモノの1つが「半沢直樹」。「倍返しだ!」でお馴染みの、化け物みたいな視聴率を叩き出した大人気ドラマだ。
同居人がそれを見ていたのでね?僕もつられて一緒に見てたんですよ。1期は2013年ということに衝撃を受けながらね。
いや、これ……バカおもろいやんけ!なんかスカッとJAPANみたいなざまぁ系の先駆けなのかな〜なんて勝手に思っていたのだけど、いやいや……それとは全然違いますわ。
確かに調子乗っているやつの鼻を明かして返り討ちにするという点ではざまぁ系のアニメと通ずるところがあるかもしれない。しかし、それまでの過程が全くと言っていいほど違う。
銀行員(バンカー)である半沢直樹は剛健実直がそのまま人の形を保っているような人。不正は許さず、理不尽には頑として抵抗する。しかし意地だけではどうにもならない理不尽だらけ。そこを半沢の手練手管と誠実な対応で味方につけた人達と共に、何とか突破していく話である。
この何とか突破が毎話あるのだけど……思っていた以上に綱渡り!運命の瞬間の数時間前とかにそれを突破する証拠が揃うなんてことはザラ。酷い時は、「この人が味方してくれたら逆転出来る!」の、この人がどっちに着くのがその場に来るまで分からないなんてことも……しかもその出来事の毎回が、下手したら半沢の銀行員人生が転落真っ逆さまになりかねないくらいの大事。そりゃ見ていて気持ちいいよ。お話としてもなんのモヤモヤもなくスッキリとして見ていられる。努力もせずにステータスで見下すタイプのそれじゃないので、不快感がなくシンプルにハラハラドキドキする。
そしてそれをさらに面白くするのは俳優陣の熱演だ。特に主演の堺雅人は凄い迫力。啖呵切る時や相手を追い詰める時の気迫は鬼のよう。実際の上司にこんなの居たら最悪でどうしようもないけれど、ドラマの中ならカッコイイよね。他の俳優陣も凄いしね。特に大和田凄いわ。2期の後半の大和田、嫌な奴なのに嫌いになれなかったもんな。
やっぱ人気のものは相応に面白いんだろうなぁ、ということを再実感。今までドラマはあんまり見てこなかったけど、もう少し見てみてもいいかもしれない。