lothar’s diary

社会人3年目のSE雑記ブログ。毎日20時更新

ITブラック昔話

上司とご飯に行くと、必ずと言っていいほどあるのは昔話。「俺が若いころには……」と言う話はどの職種でもあるあるだと思う。

うちの上司も例に漏れず昔話がある。俺は昔はすごかったって話がメインではあるのだけど、その中に今はないエグさのようなものを感じた。特に中間管理職。

 

ある上司の若いころの話の一つ。誰もが知っているような大企業の下請けで働いていた時の話だ。若手だった当時の上司は、暇だったそうだ。仕事が降りてこない。タスクが降りてくれば全然仕事できるのに、上司がタスクを振り分けてくれないせいで仕事が全然進まない。

その上司は、というとまたその上の上司に「成果を出せ」「進捗はまだか」と怒られている。上と下からの板挟み、まさに辛い中間管理職の典型。あまりのタスクの量と、今では考えられない短い期限に忙殺されていたそうな。

既に実装がほとんど完了しており、3日後にはリリースを控えている中、ゼロからやり直すレベルの機能追加。そんな無茶な要件が常態化していた。徹夜で頑張ろう!みたいなのが普通になっていたそうな。

 

「え~やばいっすね」

 

僕がそう反応すると、

 

「今君らにやらせたら僕の首が飛ぶけどね……!」

 

……部長、そのジョーク笑えないっすよ。

そんで常態化した異常な環境と、上司と部下からの板挟みになっていた中間管理職、その人がある日、会社に来なくなったらしい。

 

「それで、どうなったと思う……?」

 

察しはつくけれど……いやぁ、考えたくないなぁ。

 

「首釣っちゃったんだよね……」

 

そ、そうですよね。そんなの現実にあるのか、と思ってしまうけど……事実目の前の人間が語っているのだから嘘と言うことはそうそうあるまい。

今じゃありえない、と思ってしまうような話だ。でもよく考えるとITメガベンチャーに就職した友人は日付回るまで働いていたりするし、実際に聞くことがないだけで今もある話なのかもしれない。

でも怖い話ですね。中間管理職のそんな話聞くと、猶更昇給したいと思えないけど……上司がこの話をした意図としては「当時は行きあたりばったりで開発をしていた。こうならないためにはこちら側から事前にリスクに対策を行うことが重要である」と言うことを伝えたかったそう。

なるほどね……いや、流石にそれだけじゃないと思いますけどね?!怖い話だね、今の会社が法令順守の精神強くて本当に良かった。色々昔話はするけど、上司から長時間労働を強いられることはないしね。いつもお世話になっってんだから、このくらいの話はきちんと聞こうと思う。