lothar’s diary

社会人1年目のSE雑記ブログ。毎日20時更新

汎用AIと特化AI

最近絵を描けるAIがよく話題になって、

「絵を描くことすらAIに奪われるのではないだろうか」

みたいなことをときたま聞く。

 

それが奪われるかどうかと言えば僕は奪われないんじゃないかな、と思う。

その理由はシンプルで、今発達しているAIは「特化AI」だから。

 

そもそも、AIは大きく2つにわけられる。特化AIと汎用AIだ。特化AIはある機能に特化させたものであり、例えば将棋が打てるとか、絵を描けるみたいなもの。

対して汎用AIは色んなことができる。例えば、レストランのホールの仕事と同様のことができるとか。注文聞いて、会計やって、皿を片付ける。こういういくつもの機能があるものを汎用AIと言う。

まぁ、これは大学の授業で言ってたことなので間違えてたら申し訳ない。

 

今世間を賑わせているAIはほとんどの場合特化AIだ。この特化AIだけで、人の仕事を奪えるとは僕は思っていない。人の仕事を減らすことはできても奪えない。

 

スーパーのレジとか、全自動にしたらレジの人員は減る。これは奪われてると表現出来るかもしれないけど、そこには必ず監視する人員が必要だ。今まで3人で回してたレジが1人で回せるようになっただけで、3人→0人になったわけじゃないので奪われたと言う表現は個人的に微妙だと思う。

また、これらのAIではイレギュラーな事態に対応できない。もし注文キャンセルされたら?商品を戻すという作業はこのAIには出来ないだろう。

そのために人が必要である。汎用的な動きという点では、AIはまだまだ人に及ばない。

部分的な能力で人がAIに負けることは数あれど、総合的な評価で負けることはまず無い。人間は下っ端にも部長にも社長にもなれるけど、AIは1度決められた仕事から変われない。

これが20年後とかなら話は別かもしれないけどね。

 

絵を描けるAIだって、あれだけで絵を描くことは不可能だ。自律してどのような絵を描くか考えて、それを実際に描いて、世間に対して発表する。この機能のうち、AIができるのは実際に描くことだけ。これじゃ画家の仕事は奪えない。せいぜいAIを使った画家という新ジャンルができるくらいだろう。

 

そんなわけで、特化AIに仕事を奪われることはそうそうないだろうし、しばらくはそのAIが悪用されない法整備の方が大事だと思う。人間の汎用的な能力はめちゃくちゃ高いし、それが人間の取り柄だから。

まぁ汎用AIが一般に普及しだしたら……そのときは僕は無職になっているかもしれない。