モネの池に行く途中の山道。助手席で景色を見ながら雑談していた僕は気になるものを発見した。それは、「この先、明智光秀の墓『桔梗塚』」と書かれた看板だった。え?そんなところにあの明智光秀のお墓あんの?本能寺で信長を討ったとされる三日天下の明智光秀?
モネの池について刊行した後、僕はどーしても明智光秀が気になって「帰り路に気になるものあったから寄っていかない?」と提案。みんな快諾してくれたので行ってみることに。
モネの池から山を下り、岐阜市の方へ。その道中で先ほど見つけた看板を再度発見。それに従って小道に入っていくと駐車場に出た。
謎に人名の書かれた駐車場。織田信長とかはわかるけど、「バラク・オバマ様」ってのはさすがに……ふざけてる……よね?まぁ面白いので問題ないけど、一瞬ここに止めていいのか迷いました。
さて、駐車場から見えるトンネル。看板に従うならどうやらこの先に明智光秀のお墓があるらしい。少し不気味で別世界につながってそうな雰囲気あるけど、ここまで来たら行くしかないだろう。
しゃべると声が響くトンネルを抜けると、そこにはもう使われていないであろう井戸と看板。
どうやらここが光秀の生まれ故郷で、すぐ後ろにある井戸で産湯を汲んだらしい。中を見ようとしたらふさがっていたけど、説明見る限りまだ生きている井戸らしい。看板から左に行くとお墓、まっすぐ行くと神社。僕はメインディッシュはあとに取っておく派なのだ。ということでまずは神社へ。
山の奥にある、寂れたシンプルな神社。一応入ってお参りをしておこうと思ったけど社が見当たらなかったのでとりあえず、お賽銭だけあったのでそこで挨拶しとこう。
――と、ぶぉぉんと音がしてトラックが乗り入れてくる。黒いトラックから降りた男性は近づいてくると、お賽銭の奥にあるやしろのカギを開けた。
管理している人かな?と気になって声をかけてみる。大体ここを管理している方らしく、ここの歴史とかいろいろ教えてくれた。一族で管理しているそうで、今ではもう14人しかいないそうだ。
すぐのところには光秀にちなんだ小説や雑誌の記事などが所狭しと並んでいる。「これなんですか?」と聞くと快く教えてくれた。優しいおじさんである。
社の中にあったものをほかにも撮らせてもらった。
奥の仏様とか、左側の3つ並んだ石像とかは、江戸時代からあるらしい。300年以上。
素直にすげぇ!!ってなってたけど、明智光秀ってそれくらいの時代の人物だし当然と言えば当然か。
ちなみに御朱印はないらしい。ちょと残念。
――では、本命のお墓の方に行ってみましょう。
小川にかかる小さな橋を越え、登りを目印に進んでいく。
少し山道を登るけど、すぐ。木で隠れていて看板のところではわからなかったけど、ほんとにすぐそばにあった。
左から三番目のやつがお墓らしい。なんかお酒とかが置かれていた。一番右のやつは歴史とか書かれているらしい。石に書かれているから読めないことはないけど、読みにくすぎてやめた。
個人的ここ好きポイント。石碑のコケ。この苔生した感じ、月日を感じていいねぇ。名300年を感じさせるよね、素晴らしい。
お参りと挨拶だけして後にする。ちょっと気になって寄ってみたにしては中々楽しかった。
帰るときに気が付いたんだけど、黒いトラックが近くの家に止められていた。恐らく管理しているおじさんはそこに住んでいるのだろう。車とかで音立てて入ってきたから気が付いて身に来てくれたのだろう。優しいおじさんだ。