彼岸花--別名曼珠沙華やらリコリスやら……実に1000以上の異名のある不思議な花。
独特の赤い花とお彼岸に咲くこと、毒があることから死を連想させる冥土の美しさのある植物。雰囲気としては黒揚羽と似てるよね。
確かに今の時期、土手とかに群生してるのを見るとこの世のものじゃない景色のようにも感じられる。夕方なんて特にそう。あの世の景色と昔の人が形容するのもよく分かる。
そんで最近知ったんだけど、彼岸花って種子を作らないそうで……つまり全てが同じ遺伝子なんだってね。
そんな種子もない植物がどうやって広がったのか不思議でならなかったのだけど、どうやら人の手で移植されて広がったらしい。冥土の景色は人の手で作られると言うと、なんだか象徴的な行為に思えるね。
で、全部が同じということは、どこの彼岸花でも変化がないってことでしょう?つまり産地が違っても全く一緒ってこと。
これ人間に例えるとなんか気持ち悪いよね。色んなとこにいる人間が自分と全く同じ見た目で、同じような障害を持っているんでしょう?うーん気持ち悪い。
他の個体と同一、個の区別がないって言われるとエヴァとかの人類補完計画って最終的にそんなふうになるやつだったよね。あでも個の区別はあるのか。クローンのようなものってことよね。
そんな花が死、冥土と結び付けられるのは、人間死んだら全部一緒って言われてるみたい。人の手で広げられた冥土は、誰に対しても一様の景色を見せる。
ほんと、象徴的な花だなと思う。
Wikipediaより引用