lothar’s diary

社会人1年目のSE雑記ブログ。毎日20時更新

高校時代と父親

僕の父は、えらく厳格な人である。よく言えば九州男児。悪く言えば頑固。

ただ厄介なのは人の話を聞かずに自分の意見を押し通すということはなく、聞いてきっちり否定した上で自分の意見を通してくるのである。今の僕ならきちんと言い返せるが、幼い頃の僕は怒声と共に行われる反論に閉口するしか無かった。

普段キレたら手を出してくるくせに、こっちがキレたら「落ち着け」とか言い出す。そういうタイプの人だ。

 

まぁそれは悪いだけじゃなくて、律儀でもあるので子供相手と言えど約束したことはきちんと守ってくれたり、ただの悪い見本という訳では無い。

見ようによっては良い父親なんだけど、僕との相性は悪かったと思う。特に高校時代の僕に対しては。

 

いくつかの記事で書いているように、高校時代の僕は半不登校気味だった。

そんで今だから断言出来ることだったけど、それを加速させたのは間違いなく父の言動だ。父は高校中退したという過去を持っているおかげで、高校なんて行かなくても人生なんとかなるという持論を持っている。そのせいで学校に行かずにいる僕を見ると、よく「学校行くか、辞めるか選べ」という極端2択を迫ってきた。

 

これは精神的ダメージが大きくて、不登校に拍車をかけたわけだけど、ある時内気な僕でも限界が来て、父親に色々言い返した。

もう何言ったか覚えてないけど、なんとか僕の苦悩を父も分かってくれたようで、その日は学校休んでいい旨を告げられた。

あぁ、あの頑固者な父でもこっちが泣いて主張すれば分かってくれるんだな、とちょい父親に対する信頼度が上がったのを覚えている。まぁすぐ裏切られるんだけど。

 

1週間もしないうちに、また父は僕に厳しくなった。あの時の優しさはどこに行ったのか、また極端な2択を迫られた。

あー。やっぱわかんないよね、と僕が失望したのは言うまでもない。

 

そんなギクシャクした関係は高校卒業まで続いた。別に父が嫌いなわけじゃないけど、僕を分かってはくれない。助けてはくれないとそう見切りをつけた関係。できるだけ父の目に触れないようにする生活。学校サボってカラオケやら漫画喫茶行ってたのはこの頃。

そんで卒業。志望校も第一志望のみ無事合格して春からの進路も決定。

そして合格を父に告げた時にかけられた言葉。僕はそれをずっと忘れられない。

 

「高校の時はお前も大変だったからなぁ。よくやった」

 

--どの口が言ってんだよ。

ただ褒められただけなのに、僕の心に湧いてきたのは怒り。

わかったような口で、僕の苦労を語って、それを理解せず加速させたのはどこの誰だ、と。その言葉が出てきていいのは僕を助けようとした人間だけだろ、と。

僕はここで明確に父親に対する信頼を喪失した。

この人もどう足掻いても僕を助けてくれはせず、父親としての義務は最低限果たしてくれる他人なんだ。

他人に対して怒りを超えて憎く感じたのは、後にも先にもこの1度だけかもしれない。怒りはしょっちゅうあるけどね。

 

--そんな高校時代が、今の僕を形作っている。ろくでもない今の僕を。