lothar’s diary

社会人1年目のSE雑記ブログ。毎日20時更新

まだ懐かしくない街並み、懐かしい人

4月に上京して、約八か月振りに帰ってきた地元。

個人的エモイベントランキング上位に入る帰省。僕は上京してから初めて地元に帰ってきた。

羽田から飛行機に乗って福岡空港へ。空港から地下鉄で博多駅まで行き、そこから実家の最寄り駅へ。

そこまでの景色はどれもこれも半年以上ぶりにみるもので、もう僕の日常とは切り離されたものだ。

 

でも、八ヵ月ってのは思ったよりも短いのか、僕の脳は福岡の街並みを未だ日常と認識していた。「帰ってきたな」という感慨はなく、これが普通という認識をしている。

そりゃ八ヵ月で街並みが変わるわけもない。ほとんど変化のない街を電車は行く。その車窓から見える景色は学生時代のままで、なんとなく学生に戻ったような気分になる。

 

実家に着いて、重い荷物を下ろし一息つく。

この後は後輩や師匠のところに顔を出すつもりだ。今日はたまたま集まって忘年会的なことをしているそうなので、そこに行く予定。

実家も八ヵ月じゃそうそう変わりはしない。強いて言えば、机の上のSPI対策本とクローゼットにかけられたスーツくらいだろう。妹が就活シーズンなので、そのためのアイテムだ。

 

昼過ぎで妹はバイト、両親は仕事で家には誰もいなかった。スマホを充電しながらぼんやりする。合皮の剥がれたソファー。もう年代物だ。

携帯の充電が90%を超えたところで立ち上がり、外出の準備をする。

 

少しバスを乗り継いで、師匠と後輩たちの集まる忘年会へ。

久しぶりでもいつも通りに「おー!久しぶりー、元気しとった?」と出迎えてくれた。

ほとんどは知っている顔だったけど、いくつか知らない顔が……いや、よく見たら分かるけど印象変わりすぎじゃない?ぱっと見じゃ誰かわからんかったよ?

 

まぁほとんどみんな変わらなかったので、雑談には花が咲く。でも、話してみて改めて、みんな変わったなぁ。なんて思うのだ。

一人は大学受験の話をして、一人は内定が決まった話をする。また一人は税金の話。

僕が地元にいたころにはその誰からもそんな話題は出なかった。みんなと話す内容は過去のものとは全くの別物だ。

 

みんな変わっていくんだな、なんて思うと急激に地元にいたころが懐かしくなって……たった八ヵ月のくせに「もうそんなに経ったのか……」と呟く。

師匠が以前、僕に対して「あんなに小さくて可愛かったのにあっという間におっさんだな」なんて言っていたのを思い出す。今自分たちの後輩を見ていると、その時の師匠の気持ちが少しわかる気がした。

 

忘年会も終わり、バスから見える街並み。同じ景色のはずなのに、昼間見たものよりも懐かしく感じられた。