午前7時半。東京は羽田。
僕は朝の便で地元福岡に帰るために飛行機のチェックインを済ませていた。自動発行機でチケットを出し、手荷物を預ける。朝から重い荷物を背負ってきたので、字面通りに重い荷が降りた。
椅子に座り一息つく。飛行機の出発まではあと1時間と少し。うーん少し時間があるな。朝から寒い中電車に揺られて1時間。ようやっと一息だ。
と、そこで目に入った電光掲示板に映る飯。
--肉そば。
うーむ、それを見ると腹が鳴る。なんかお腹空いたなー。時間もまだあるし、ありだよな?ほかの看板で見た感じ6時から空いてるみたいだし、ちょっと多めの朝ごはんと行こうじゃないか。
羽田空港第1ターミナル3階。「乱切り蕎麦と天丼 一の井」そばそば〜。
朝のこの時間でも、思ったより客入りは良いよう。テーブルはいくつか埋まっていた。
頼むものは決まっている。
「すみません。旨辛肉そばひとつ。お汁はあったかいのでお願いします。」
うん、美味しそうだ。っていうか蕎麦にしては太麺?まぁそんなことはどうでもよか、いただきます!!
蕎麦を汁に着け、すする。じんわりとした辛味と、その中の旨味。そして太めの蕎麦。
触感としてはごわごわなんだけど、蕎麦の風味とツルツルとした喉越しは蕎麦のそれである。
なんか今まで食べてきた蕎麦とだいぶ違うな、なんだろこれ?
と、箸の包みの文言が目に入る。「乱切り蕎麦と天丼 一の井」。……ふむ、これが乱切り蕎麦ということか。ちぢれ麺のようだけど、蕎麦のいいところは残っているのが良いね。
そして肉そばというだけあり、スープの中には豚肉。これを蕎麦と絡めて食べる。あーうま。朝の寒さにかじかんだ体に染みるぅ。
あと乱切り蕎麦は肉やネギと絡みやすくてよりGood。ここまで考えたうえでの乱切りなのかなぁ?
食べ終わるころには体もあったまってポカポカ。ごちそうさまでした。
こんな朝からでもご飯屋さんがやっているのは空港のありがたいところだよね。飲食店なんて24時間営業のとこ以外こんな時間にやってないし、普通。
ゴキゲン陽気で空港のベンチでのんびり。空港の人の流れを眺めていたらウトウトしてきた。……いけない、ここで寝てしまっては飛行機を逃してしまう。
手荷物検査をクリアして、搭乗ゲートへ。
いいね。雲一つない快晴。帰省にはちょうどいい天気だ。
朝からこんなあったかい飯が食える空港に感謝しつつ、飛行機に乗り込む。朝からエネルギーを充電したことだし、久しぶりの帰省を楽しむとしますか。