もう何度目になるだろうか。新横浜ラーメン博物館(以降、ラー博)。
僕はゴールド年パスを獲得したこともあり、ラー博に足繁く通っている。ラー博の面白いところは、定期的に入っている店舗が変わるところだ。新しく入ってくるお店はどれも魅力的であり、そちらに気を取られて既存店には中々足が向かない……なんてこともある。
先日行った時はその新規参入店が凄かった。その日は北海道の味噌ラーメンの店舗が期間限定で入っていたのだが、午後3時過ぎという、本来なら飲食店は空いている時間帯に関わらず75分待ち。TDLかよ。流石に待ちきれない。
ということで既存店に入ることにしたのだけど、悩ましいね。既存店で僕がまだ入ったことがないのは2箇所。熊本ラーメンと琉球新麺。折角ならまだ行ったことない店に行きたいけど……どちらも捨て難い。
まぁ待て、ちょっと考えよう。熊本ラーメンはそうだな、味のイメージが結構鮮明に湧く。地元(福岡)にいた時から結構食べられる味だったし、馴染みの味に近い。
琉球新麺……沖縄の新しき麺……何?ソーキそばとは違うの?ソーキそばなら沖縄2泊3日で7食食べたくらいには好きだけど、それとはまた別なん?
ーーうん。気になる度で言えば琉球新麺が圧倒的か。んじゃ、行くとしますか。
琉球新麺 通堂
調べてみたら、2001年にラー博の新ご当地ラーメン創生計画で生まれたラーメンだそう。沖縄には3店舗構えているらしいが、生まれはこっちということだ。そりゃ知らない訳だ。
今回頼んだのは通堂うま塩ラーメンおんな味(大盛り)。塩ラーメンなんやね。沖縄と言えば豚ってイメージあるし豚骨かな?と思ってた。
こちらがそのラーメンでございます。
透き通ったスープに独特のチャーシュー。チャーシューってか……豚バラ?そんで目を引くのは中央の刻み昆布。昆布だしを使ったラーメンは多かれど、昆布そのものが入ってるのは初めて見た。
では、いただきます。まずはスープから1口。
ーーうん、ほっこり暖かくなるような、それでいて塩の刺激がある良いスープ。飲みすぎると後で喉渇くやつだ。
感じるのは昆布だし。うっすらと感じる。そしてこれは……豚?豚の風味がある。豚骨ほどこってりはしていない、目を凝らせば微かに見える程度に豚。なるほど、琉球という名を背負うだけある。
スープもなかなか良いけど、特筆すべきは麺。ソーキそばの麺と細麺の間を行くような麺。コシはめっちゃ強くて歯ごたえ強いのに滑らかに啜れる唯一無二の食感だ。
これが中々心地よくて……大盛りにして正解だった。
ソーキそばを知っているとそことの共通点と違いを同時に感じられる。沖縄を知っている人ほど、各所に散りばめられた琉球に気がつくだろう。地元で人気の言葉も嘘ではあるまい。
食べ進めるほどに刻み昆布は味を出す。麺に絡ませて啜ると、明確に昆布がいる。これは新しい。
残ったスープはとても美味しいが、塩味がどうしても強いので完飲はできなかった。
ーーご馳走様でした。とても美味しいラーメンだった。正直、最初は「沖縄そばのパクリ?」と勘ぐっていたが、その非礼を詫びよう。ちゃんと別物として美味しかった。