GWの中日。確か木曜日だったかな?その日に僕は友人と横浜から電車に乗っていた。
藤沢まで向かい、そこから乗り換えて江ノ島へ。時刻は12時過ぎ。昼時前のこの時間、普段なら電車の人も閑散としていると容易に想像できるが、平日といえどGW……座れないくらいには人でいっぱいだった。
天気は快晴で絶好のおでかけ日和。昨日が雨だったことを思うと中々の幸運である。しかしそれ故なのか、人は多い。いや、平常時の江ノ島の人口密度を知らないから知った方は聞けないけれど、少なくとも僕は少し辟易して「帰りた……」と思うくらいには人がいた。
江ノ島と言えば海岸で和多くのアニメのエモシーンが繰り広げられた場所だけど、駅の周りには海の雰囲気はない。人の流れについて行けば海まで行けるやろと思い、電車から出た人たちの流れに乗る。
人の流れは一本道を迷わず進み、気づけば大きな河口に出る。強く吹き荒ぶ風にはわずかに潮の香り。おー、久々に海だ。
横浜の海があんまりにも真っ黒過ぎて、こちらの海に対しての好感度は底辺まで下がっている僕だが……さて、江ノ島の海は何色をしているのだろうか?
開けた場所で眼前に飛び込んで来る凪いだ海は濃い青と黒。うーん、透明度は高くない。でも微かに青い。魚の姿は見当たらないが、釣りをしている人はいる。似た色の海を上げるならば、福岡の工業地帯の海色だ。横浜の海ほど酷くはない。少なくとも磯の香りはするし。東京湾から離れれば離れるほど綺麗になっていくのだろうか……?
江ノ島へと繋がる橋。脇道の人が居ないタイミングを狙った一枚。徒歩で通れる橋は人混みが凄く、5分で渡れそうな距離を10分かけて渡ることになった。
これじゃエモさも何もない。学生服の少年少女達はそれでも楽しそうだが、九州生まれのおじさんにとってこの人混みはちょい辛い。
まぁ、とにかく江ノ島到着。ここまで中々長かった……在宅引きこもりワーカーには辛いぜ。時刻はもうすぐ2時を指そうかというところで、お昼ご飯には少し遅いくらい。
つまり、腹が減った。できれば並ばずにサクッと食べたい。
島の外周に沿って飯屋を探す。様々な飲食店が立ち並ぶが、どこも行列ができている。流石GW。連休効果は伊達じゃない。
飲食店エリアが終わり、駐車場に差し掛かる。うーん残念、これは並ぶかぁ、と思ったその時。
「今すぐ入れますよ〜どーぞー!」
そんな客寄せの声。釣られて行ってみると魚介の飲食店。これは行かない手はない!客寄せにそのまま捕まり店の中へ。
テラス席でメニューに目を通す。メニューの真ん中にはデカデカと海鮮丼。ふむ、江ノ島はシラスが有名らしいしシラス丼いいな、と思っていたのだが……海鮮丼にそれも入っているし、せっかくならケチらず豪勢に行こうじゃないか。
ということでクソデカ海鮮丼(味噌汁付き)
様々なお魚が乗ってゴージャス!ちなみに僕はエビ食べられないということを伝えるとデカホタテに変えてくれた。優しい。
シラスのタレを回しかけて、ではいただきます。
おぉ……思った以上にどの魚も新鮮である。強いて言えばマグロはちょい臭いんだけど、三崎で食べたのより全然いい。そんくらいで充分美味しい海鮮丼だ。
生シラスもあって、これには少し酸味のあるシラスのタレが合う。生シラスって臭みとはまた別の独特の風味があるんだよね。あれ苦手な人多いとおもうんだけど、このタレがそれをうまくカバーしている。ボリュームも結構あって、少食の人ならワンチャン食べきれない量。ゴージャスである。
テラス席で江ノ島の潮風と人の騒めきを感じつつ舌鼓。いやぁ美味しかった。並ばないで食べられたしちゃんと美味しかったしで、江ノ島観光のいいスタートが切れた気がする。