元々概日リズム障害という睡眠リズムが段々ズレていく症状を持っている僕なので、きっちり夜寝ててもお昼ねむくなることがある。といっても今は睡眠外来に通っているので、夜中はきちんと寝ているし、生活リズムもある程度安定している。どれもこれもお薬のおかげなんだけど、安定しているのはほんとに生活が楽になるから助かっている。
――が、しかし……そうやって楽になってても完全にリズム障害が改善されたわけではない。やっぱり眠くなる時は眠くなるし、夜どうしようもなく眠くないときもある。
寝れないときに寝れないのはどうしようもないけど、お昼に眠い時はできるだけ寝ない方がいいのは当然だろう。いや……それを言えば夜も無理やり寝た方がいいんだけど……
ただ、僕はもう知ってしまっている。お昼寝の気持ちよさを、背徳感を感じる間もなくお布団の心地よさに溶けていく快感を知ってしまっている。この快感は、もう一度知ってしまったら抗えない。
どうしようもないのだ。もう状況がそろってしまったら一人で抗うことなど、誰にもできはしないのだ。どれだけ、「今寝たら夜寝れんくなる……生活リズムがまた乱れて睡眠外来の先生に申し訳なく」と思っていても、一度布団に入ってしまえばそんな思考は吹き飛んでしまうのだ。もうこれは日本人なら抗えるわけがないのだ。
そう――そうして気が付いたら、いつの間にか何時間もたっている。「1時間だけ」と言いながら布団に入ったのにも関わらず、起きたらもう4時間経過してしまっている。そうして「あーやっちゃったな」なんて思いながらも、その背徳感が心地よいのだ。午後のスケジュールが全部飛んでしまって、トータルで見たらマイナスの方が多いのに、それがどちらかというと悪いことであると分かっているのに、心地よい。そんな昼寝の魅力に誰が抗えようか?無理でしょ。
睡眠外来の先生には申し訳ないけど、眠い時は思考の余地がないのでどうしようもありません。ごめんなさい、でも気持ちよかったです。